日本は時代遅れ

80歳になった時の残存歯数(残っている歯の数)をみると、日本では平均10本も残っていないのに対して、アメリカやスウェーデンといった歯に対する健康意識の高い国では15本、20本以上と多くの歯が残っています。
それはこれらの国では子供の時からむし歯などの予防に心がけ、歯の矯正も行い、定期健診を受けて歯のクリーニングや適切な処置をしている率が高いからです。
残念ながら日本では定期健診の受診率はまだまだ高くありません。定期健診の受診率は残存歯数に大きく影響します。歯の数は体全体の機能や健康にも関係してきますからできるだけ多くの歯が残せるように努力しましょう!
近年になって予防の大切さと定期健診の重要性を予防歯科というジャンルで多くの歯科医院で訴えはじめています。昔に比べて親御さんの子供の歯の対する健康意識も高まってきているのを感じますから、今の子供たちが80歳になる頃には残存歯数が飛躍的に伸びることを期待したいと思います。
三重県 桑名市 歯科 星野歯科医院

唾液のお話

口の中を意識してみると、口の中って唾液によって潤っているのだなってあらためて気が付くと思います。
この唾液は健康にとって非常に重要な役割を果たしていることがわかってきました。
まず唾液は「耳下腺」「顎下腺」「舌下腺」という三大唾液腺と唇の裏や上あごに分布する「小唾液腺」から分泌されます。そして唾液には「サラサラ」と「ネバネバ」の2種類の性質を持ったものがあり、耳下腺からはサラサラ唾液、顎下腺からはサラサラとネバネバ唾液の混合、舌下腺からはネバネバ唾液が分泌され、それぞれの唾液腺の性質は異なっています。
サラサラ唾液はリラックスしている時や食事時に多く分泌され、消化吸収を助け、体内の働きをサポートしてくれます。反対にネバネバ唾液は緊張時やイライラしているときに分泌されます。このネバネバは細菌の体内侵入を防いだり、粘膜の保護、保湿を行う作用があります。
唾液には食事時に必要なだけでなく、口腔内や全身の健康を守る役割があるので、良い唾液がたくさん出るようにしたいものです。そのためにはとにかくよく噛んで食べること!ある程度噛みごたえある食品を食べるように心がけましょう。
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さし歯の色が変わってきた

となりの歯と同じ色で作ったさし歯なのに、年数が経つにつれて黄ばんできたりと変色したと思われる方はいらっしゃいませんか?
これは残念ながらさし歯のような人工歯にはよくあることです。
特に保険内治療で作るプラスチック素材のレジン歯は数年経つと白い色の透明度がなくなってきますし、金属を土台としたクラウン(かぶせもの)では金属が変色したり、歯ぐきの隙間から金属の色が見えることがあります。
ホワイトニングでそれらの歯を白くしようと思っても、ホワイトニングでは自分の本当の歯(天然歯)しか白くすることができませんので、色を変えたい場合は歯そのものを作り直すしかありません。
それに比べ保険外治療のセラミック素材ではほとんど変色がなく、長期間にわたり天然歯に近い色が保てると言われています。
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子供の前歯がハの字!?

子供の上の前歯4本が永久歯に生え変わる時、「ハの字」のように外に向かって生えてきます。まだ幼い子供の顔に大きな前歯が開き気味に生えているのはちょっとおかしく見えますね。「アグリーダックリングステージ(みにくいあひるの子時代)」と呼ばれています。でも、やがて生えてくる犬歯に押されてほとんどの子供は歯がきれいに並ぶようになります。
また永久歯の生え始め、前歯の先端がギザギザになっていることもありますが、これも普通に見られる症状なので心配ありません。大人になれば自然にすり減って平らになってきます。
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このように歯並びについては成長の過程によって変わっていくものと、悪い癖や遺伝的な要因によってなるものとあります。
後者は早い時期での生活習慣の改善や矯正などによってきれいな歯並びにすることができますので、早めに相談されるとよいでしょう。
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顎関節症

「顎関節症」
これは日常のちょっとしたタイミングでおきてしまうことのある案外よくある病気です。硬いものを食べていてあごが疲れたりとか、大きく笑いすぎてあごが変になったりとか。でもしばらく注意して様子を見ているうちに症状が改善されていくケースも多くありますがひどくなるとあごがあきにくくなったり、痛みを感じるようになってきます。
顎関節症の主な症状に
① 口をあけるとあごが痛い
② 口が大きくあかない、あきにくい
③ あごを動かすと“カクン、カクン”と音がする
④ 咬み合わせが急に変わる
⑤ あごがとじない
があります。
顎関節症は日常のいろんな要因が関係しているので、その多くは日常生活を改善すれば自然に治ったり、症状が軽くなったります。
ではどのようなことに気をつければよいのでしょうか?次のようなことを参考にしてください。
① 上と下の歯を接触させる癖のある人はしないように気をつける
② しばらくは固い食べものは避け、やわらかいものにする
③ 両方の奥歯を使って食べる
④ 仰向けで寝る
⑤ しばらくは瞬間的に歯を食いしばるスポーツ(球技など)を控える
⑥ しばらくは管楽器などの演奏や歌などを控える
⑦ 頬杖をつく癖をなおす
⑧ あごの関節や体を冷やさない
⑨ あごに負担をかけないように、緊張した状態が続いた時には全身をリラックスさせる
などです。
顎関節症は自然に治っていく病気ですが、2~3週間たっても症状が改善されなければ、一度歯科医院で診察を受けてください。
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歯石は手ごわいぞ!!

歯の汚れ「歯垢」が長くそのままにされると、「歯石」という硬い物質に変わります。
歯石は歯にがっちりとくっついていて手強く、歯ブラシや電動歯ブラシでも取り除くことはできません。歯石はスケーリングやルートプレーニンングといった方法で歯科医院で除去します。
歯石がつくと歯周病が進行する原因となるので、歯垢をためないように毎日の歯みがきや歯間ブラシ、フロスでのセルフケア、また歯科医院での専門的なケアを受けるようにしましょう。
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口臭の原因は?

口臭の2大原因と言われるのは、
「舌苔」と「歯周病」です。
「舌苔」とは舌の汚れ。「あっかんべー」をした時に、舌が白かったり黄みがかっていませんか?
うっすらと白くついている程度なら気にする必要はありませんが、全体にべったりとついているような場合、そこには不快なにおいを発生させる原因が詰まっています。
口臭を減らすために、舌ブラシやガーゼなどで舌苔を取り除き、舌をきれいにしましょう。歯ブラシでは硬すぎて舌を傷つることがありますので、舌専用のブラシやガーゼで優しくなでてください。1日1回、起床直後に行うのがよいでしょう。
「歯周病」はその歯周病原菌が口臭の原因となるガスを大量に発生させます。歯周病がある人はない人よりも口臭が強く、歯周病が重症になるほど口臭の原因物質も増え、より口臭も強くなるというわけです。
歯周病にならない為にも、日ごろから歯みがき等によるセルフケアや歯科医院での定期健診、PMTCと呼ばれる専門的なケアを受けるようにしましょう。
また、唾液の分泌量が減ると口の中の浄化作用が低下するので舌苔や歯垢がつきやすくなりますし、抗菌作用が低下して細菌が増殖すため口臭の原因となる物質がたくさん作られます。ストレス、加齢、病気・薬の副作用、朝起きた時などに口臭が強くなるのはこのような唾液の減少が理由とあげられます。
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いくつになっても歯は大事!

高齢の方でも歯があってよく噛める人は、「起きる上がる」「歩く」などの動作が簡単にでき、生活能力が高いということがデータでわかっています。よく動けるので行動範囲も広くなりますし、スポーツを楽しんだりもできます。
反対に歯がないとバランスがとれにくくなり、転びやすくなります。高齢者の寝たきりになる大きな原因として「転倒」があげられるので、それを予防するためにも入れ歯でも構いませんので“歯”を入れることをお勧めします。歯を入れて体のバランスをよくしましょう。
歯があってお口を健康に保つということは、自分の口で噛んで食べれるというだけでなく、体の機能が活動的でいられるということです。
健康で長生きするするためにも若いうちから歯を大切にして、「8020(80歳で20本の歯がある)」を目指しましょう!!
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どうしてこんなに治療回数がかかるの?

歯科医院に通う患者さんの不満の一つとして、通院回数が多いことがあげられると思います。
むし歯の数が多かったり、歯周病の状態が悪かったりするとやはり治療期間、回数は長く、多くなります。が、それ以上に歯の根の治療の場合は何度も同じことを繰り返ししているように思い、不満に感じていらっしゃるのではないでしょうか?
歯の神経を取った後のその管はしっかりと清掃して無菌的な状態にしてから封鎖をします。その清掃作業は一般によく行っている治療ではありますが、簡単というわけではありません。歯の中の2~3股に分かれている細い管の中を1本ずつギザギザの針のような細くて小さい器具で神経が残っていないかかき出していくわけです。ほとんどが手作業で慎重な操作が必要なため、時間と回数がかかってしまいます。
もう痛みがないのに、この治療を日を置いて何回も繰り返して行っていることを不思議に思われるかもしれませんが、これは前回失敗したからとか、回数増やしに行っているわけではありません。より丁寧に管を清掃、治療することにより、その歯をより長持ちさせるために行っている作業であります。
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「上向いてはえてこい~」

みなさんは乳歯が抜けたらどうしていますか?
世界のいろんな習慣が書いてある本があったので少し紹介します。
北アメリカや南アメリカ大陸、ヨーロッパ、オーストラリアで多いのは抜けた歯を枕の下に置いておくということ。そうすると妖精や魔法の国のネズミやウサギが持って行って、代わりにお金やプレゼントをくれるという夢のあるお話。お国によってはスリッパの中やコップの中、ネズミの通り道、屋根に置くなどと置き場所や出てくる妖精・動物は違っていますが、どちらも歯に対する愛情が感じられるかわいい習慣だと思います。
北アフリカや中近東はおひさま、海と自然に向かって放り投げ、丈夫でよい歯が生えるよう祈るようです。
動物に食べさせたり、イヤリングやペンダントにするところもあります。日本でも最近は記念にとすべての歯を残しておく方もいらっしゃいますね。
アジア方面になると多いのが屋根に放り投げるということ。下の歯は屋根に、上の歯は地面に投げたりやベッドの下に置いたり。
ちなみに私が育った習慣では
「上向いてはえてこい~」と言いながら下の歯は上に向かって、
「下向いてはえてこい~」と言いながら上の歯は下に向かって放り投げていました。
世界のいろいろな習慣、でも、案外みんな似てることをしているのですね。
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