気を付けたい矯正治療中の歯のトラブル

矯正治療中は、歯に装置を付けているために歯や歯ぐきにトラブルが起きやすい状態です。矯正治療中に口腔内でトラブルが起こると、治療計画に影響が出てしまうこともあるため、十分注意しておきたいところです。今回は、矯正治療中の歯のトラブルについてお話をいたします。

矯正治療中で最も多い口腔内のトラブルとは?

1.むし歯

成人の場合、ワイヤー矯正、マウスピース矯正が主な治療方法になりますが、どちらも起こりやすい口腔内のトラブルは、むし歯です。むし歯は、磨き残しからプラークが作られ、そこへ虫歯菌が寄り付いて酸を出してむし歯を作ります。

矯正治療中、特にワイヤー矯正は歯に装置がついたまま飲食や歯磨きをしなければいけないため、汚れが残りやすくなっています。その影響で、むし歯が作られやすい環境で過ごすことになってしまうことから、むし歯リスクが高くなりがちです。

また取り外し式のマウスピース矯正であっても、磨き残しがあれば当然、むし歯リスクは抱えてしまいます。マウスピース矯正はワイヤー矯正と違い、唾液の流れをマウスピースで塞いでしまうので、虫歯菌が閉じ込められてしまうのもむし歯になる要因になってしまいます。

このように、矯正治療中における口腔内トラブルのトップは矯正装置を問わず、むし歯と言えるでしょう。

2.歯肉炎、歯周炎

矯正治療中に起きやすい口腔内トラブルとして、むし歯の他に歯肉炎、歯周炎が挙げられます。どちらもプラークが原因で、歯ぐきに腫れと炎症を引き起こすトラブルです。歯ぐきが赤く腫れ、歯磨きのときに出血すると歯肉炎および歯周炎のサインです。歯肉炎は歯ぐきだけに炎症が起こりますが、歯周炎はいわゆる歯周病に進行しやすいトラブルです。

歯肉炎は比較的若い世代で起こりますので、小児矯正のお子さんにも当てはまります。大人と比べて歯磨きが上手に出来ないことが多いため、むし歯だけでなく歯肉炎にもなりやすいので、保護者の方はお子さんの口腔ケアに気を付けてあげる必要があります。

成人矯正においては、歯肉炎よりも歯周炎が心配になります。歯周炎になると、顎の骨を支える歯槽骨にも影響が出てくるため、将来的な歯と歯ぐきの健康にかかわってきます。矯正治療をしたのに歯周病で歯がグラグラになった、ということのないよう、口腔ケアには注意しておきましょう。

矯正治療中のトラブルをできる限り回避するためには?

矯正治療中は、非矯正治療時と異なり、むし歯や歯肉炎、歯周炎のリスクが高まってしまいます。このようなトラブルをできるだけ避けるためには、定期的に歯のクリーニングを受けることが最も効果的です。

特にワイヤー矯正の場合、奥歯がとても磨きにくいので、歯科医院でクリーニングを受けることをお勧めします。

計画的に矯正治療を進めるため、そして歯の健康維持のためにも、矯正治療中の口腔トラブルには十分注意して過ごすように心がけましょう。

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