歯ぐきが下がって差し歯の部分の歯ぐきが黒くなっていた!原因は?

加齢とともに歯ぐきが下がるのは、自然なことであり珍しくはありません。しかし、歯ぐきが下がることで、審美面を大きく下げてしまうことがあります。それは、差し歯の部分の歯ぐきが黒ずんでしまうことです。なぜ差し歯の部分の歯ぐきが黒ずんでしまうのでしょうか。その原因と対策をお話いたします。

加齢とともに下がる歯ぐき

鏡を見たときに「なんだか歯が長くなってきた気がする」「歯ぐきが痩せてきてハリがなくなってきた」と感じることはありませんか?歯ぐきが下がる主な原因は、歯周病です。歯周病は年齢を重ねるにつれ、少しずつ症状が進んでいきますが、その症状のひとつに「歯ぐきが下がる」ということがあります。

また歯周病だけでなく、加齢も歯ぐきが下がる要因です。自分では気づきにくいですが、歯ぐきは10年で2ミリ下がると言われています。これは加齢に伴う生理現象のひとつであり、どうしても若い頃の歯ぐきとは状態が変わってしまうのです。

このように、若い頃と比べると、歯ぐきはどうしても下がる傾向があるのです。

多くの差し歯に使われている「金属」

治療を終えたばかりの頃は何も問題がなかった差し歯の治療ですが、歯ぐきが下がってくるにつれ、差し歯との境目あたりが黒っぽく変色してしまった歯ぐきを見てびっくりしたことはありませんか?これは「メタルタトゥー」と呼ばれるもので、審美性を大きく下げてしまいます。

今では、セラミッククラウンやジルコニアなど白く審美性の高い補綴物が注目されていますが、少し前までは、保険適用の差し歯や、メタルボンドという自費治療の素材が多く使われていました。

セラミッククラウンやジルコニアの特徴は、優れた審美性だけでなく、「金属を使わない」ということです。これに対し、保険適用の補綴物やメタルボンドは「金属を使った差し歯」です。また、差し歯を付ける際に必要な土台にも金属が使われていることがあります。

歯ぐきが黒ずむ原因は、この金属です。補綴物や土台に使われている金属が溶けだし、歯ぐきに染みついて黒ずみを生じさせるのです。

治療当初は全く気にならなかった黒ずみが、歯ぐきが下がってきたことにより金属が溶けだして歯ぐきが変色し、気づきやすくなるのです。

歯ぐきの黒ずみは解消できる?キレイな口元を取り戻すには?

ではメタルタトゥーによる歯ぐきの黒ずみは、きれいに改善することができるのでしょうか。

まずは原因となっている金属を使った補綴物や土台を取り除き、金属を全く使わない素材で再治療を行います。黒ずんでしまった歯ぐきは、レーザーやガムピーリングなどの処置で改善を試みます。

再び黒ずみを生じさせないために、土台はファイバーコアやレジンコアといった金属を使わず、補綴物もセラミッククラウンやジルコニアなど非金属の素材で治療を行い、審美性を取り戻します。

また治療後のメンテナンスも大切です。年齢とともにどうしても歯周病は進行しやすくなります。歯周病が悪化すると歯ぐきが下がってきます。金属を使わずに再治療した部分が再び黒ずむことはありませんが、いつまでも健康な口元を維持するためにも、定期検診やクリーニングは是非受けるように心がけましょう。

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