ワイヤー矯正中に気を付けたい食べ物とは?

ワイヤー矯正はしっかり歯が動き、マウスピース矯正よりも症例の幅が広いため、矯正治療の選択肢として考えられる方は多いと思います。しかしワイヤー矯正は固定式のため、食材によってはトラブルが起きやすい装置でもあります。では、ワイヤー矯正中に気を付けたい食べ物とはいったいどんなものでしょうか。

ワイヤー矯正のブラケットが取れやすい食材とは?

ワイヤー矯正は、歯の表面にブラケットを付けてそこへワイヤーを通し、少しずつ歯を動かしていきます。歯の表面にブラケットを付ける方法は医院によって違います。このブラケットですが、動的治療を終えたあとは当然ブラケットを取り除くため、永久的に付いているということではありません。したがって、とても頑丈に歯にくっつけているわけではないのです。

そのため、食材によってはブラケットが外れてしまうことがあります。ブラケットが取れやすい食材としては、固いものや歯につきやすいものが挙げられます。例としては

・アーモンド、ナッツなど

・固めのブロッコリーや肉など

・お餅やキャラメルなど粘着性の強いもの

といったものがブラケットが取れてしまいやすい食材と考えられます。ワイヤー矯正の間は、こういった食材のものは控えたほうが無難かもしれませんね。

もしブラケットが取れたら?

固いものや粘着性の強いものを食べていてブラケットが取れてしまったら、とても焦ってしまうのではないでしょうか。もしブラケットが取れそう、あるいは取れてしまったら、まずは速やかにかかりつけ医に相談をしてください。医院によっては、矯正用ワックスで一時的に応急処置を指示することもあるかもしれません。

ここで絶対に行ってはいけないのは、市販の接着剤を使ってブラケットを歯に接着することです。これはトラブルの原因になるため、絶対に行ってはいけません。

まずは速やかに医院に相談をするようにしてください。

ワイヤー矯正中は食事にも気を付けて

ワイヤー矯正は動的治療を終えるまでお口の中に固定したままのため、飲食に不自由を感じてしまうことと思います。また前述したように、ナッツ類や固めの野菜や肉類、お餅などはブラケットが取れてしまう可能性が高まります。大好きな食材が制限されるのは辛いかもしれませんが、ワイヤー矯正の場合、ブラケットが取れるリスクはどうしても付き物ですので、食材には十分注意して過ごしてください。

マウスピース矯正の場合、食材に制限はありません。もしマウスピース矯正が適応される歯並びだった場合、マウスピース矯正を選択するのもひとつの方法です。

矯正装置を考える場合、日常生活における影響も考慮しながら選択すると良いでしょう。

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矯正治療は噛み合わせが大事!

歯並びをきれいにするための矯正治療ですが、目的は歯並びを整えることだけではありません。噛み合わせを正しく整えることが矯正治療の大きな目的です。しかし、噛み合わせを無視すると、色々な不快症状があらわ最悪噛めなくなってしまうことがあります。今回は、噛み合わせの重要性についてお話いたします。

噛み合わせを重要視しない矯正をすると・・・

歯並びが悪いと、どうしても歯をきれいに整えることだけを考えてしまいがちになるのではないでしょうか。とにかく見える部分だけでもきれいにしたい!噛み合わせは合っていると思う!と噛み合わせを無視してしまうと、後から様々なトラブルに見舞われ、後悔する結果になってしまう恐れがあります。では噛み合わせを考えない、歯列だけを整えた矯正治療後はどのようなリスクがあるのでしょうか。

・噛み辛い、または噛めなくなる

・唇が閉じれなくなる

・矯正前に比べて顎に違和感や痛みが出るようになった

・顎のズレや顔の歪み

・頭痛や肩凝りなどの不快症状

このように、噛み合わせを重視せず、見た目だけを考えた矯正治療後には様々な不快症状やトラブルが起こりやすくなります。

噛み合わせを考えないのは、どうして?

歯列矯正は虫歯治療などと違い、時間もお金もかかります。そのため、少しでも安く、費用を抑えて矯正治療をしたいとお考えになるのも無理はありません。とにかく歯がきれいに並べばOK!と考える方も多いのではないかと思います。

このようなことから、普段の噛み合わせが合っていないのに、それに慣れてしまっていることが考えられます。噛めているから大丈夫、と思っていても、実はその噛み合わせは合っていないということは決して少なくありません。それにもかかわらず、やはり費用面などの問題で早く安く済ませたい、歯だけをきれいに並べたい、と思ってしまうのではないでしょうか。

噛み合わせを正しく整えることで得られるメリットとは?

歯並びに比べるとどうしても重要視されず、後回しにされがちな噛み合わせ。しかし矯正治療を提供する歯科医師側としては、やはり噛み合わせを正しく改善することを目的としています。ただ単に歯を並べるだけではなく、正しい噛み合わせで得られるメリットはやはり、お口の中の健康に深く関わります。

・お口の健康寿命が延びる

・歯周病のリスクが減る

噛み合わせを正しくすることで噛むバランスが良くなり、しっかりと噛むことができます。しっかり噛めることができると、脳の活性化につながり、将来的な認知症の予防にも役立ちます。また歯を失う原因である歯周病リスクも押されることができます。歯周病は噛み合わせが悪いことで症状を悪化させてしまうことがあるため、噛み合わせを正しくすることで、歯周病のリスクを減らせることが可能になります。

矯正治療は、噛み合わせまでしっかりと考えましょう

噛み合わせを重要視しない矯正治療が与える影響についてお話いたしました。ただ単に歯並びを治すだけでは、お口や体の機能に悪影響を与えてしまいます。矯正治療を考えるときは、噛み合わせのこともしっかりと考慮してくれる医師のもとで相談することが大切です。

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セラミッククラウン、寿命はあるの?どのくらい持つ?

銀歯や劣化した被せもので口元の審美面を大きく下げてしまうお悩みを解消するのは、セラミックを用いたセラミッククラウンです。セラミックは美しさだけでなく耐久性にも優れていますが、セラミッククラウンには寿命があるのでしょうか?今回は、セラミッククラウンの寿命についてお話をいたします。

劣化しやすい保険適用素材

一般的に歯科治療は、保険適用で治すことができます。また詰めものや被せものが必要になった際も、保険が適用となり、安価で機能を回復させることができます。

ただ、保険適用素材には審美性を下げる、劣化しやすく短い期間で再治療が必要になるケースが多いというデメリットがあります。

保険適用の前歯の被せものはレジンと金銀パラジウム合金が使われており、数年経つとレジンが変色し、さらに歯周病の影響などで歯ぐきが下がると金属の部分が見えてしまい、審美面を大きく下げてしまいます。

また奥歯は強度を必要とするため銀歯になることが多いですが、こちらは歯磨きがしにくい部位になると、二次カリエスになって再治療を余儀なくされてしまいます。見た目もですが、どちらかといえば劣化しやすく二次カリエスのリスクが高まるほうが懸念点と言えるでしょう。

銀歯をはじめとした保険適用素材の寿命は、口内環境にもよりますが平均3~5年くらいと言われており、再治療を迎える日は意外と短いと言えます。

このようなことから、保険適用素材は劣化しやすく耐久性もあまり良くない、ということがお分かりいただけると思います。

セラミックの寿命は?

それではセラミッククラウンはどうでしょうか。セラミックは白くなめらかな素材で、同じ白い素材でもレジンと比べると、審美性・耐久性ともにとても優れています。保険適用素材よりも長持ちしやすく、口元の美しさとお口の健康維持にとっても、保険素材にはない良さを持ち合わせています。

では肝心の寿命はどうでしょうか。残念なことに、セラミッククラウンは一生涯持つという保証はありません。優れた素材といえども、やはり人工の歯はどうしても破損するリスクがあるため、「絶対に一生持ちますよ!」とは言えないのです。

セラミッククラウンの平均寿命はだいた10年くらいと言われています。しかしこちらも口内環境によって寿命は大きく変わります。平均を下回る、あるいはすぐに破損してしまうのにはいくつか原因があります。その原因とは、以下のようなことが考えられます。

・歯ぎしり、食いしばり

・口内環境が不潔

・噛み合わせに問題がある

 

せっかく入れたセラミッククラウンが平均寿命よりも早く劣化してしまうのは、このようなことが主な原因として考えられます。

セラミッククラウンを長持ちさせるためには?

審美性や耐久性に優れているセラミッククラウンですが、口内環境によっては思っていたよりも早く劣化が起こることがあります。セラミッククラウンのデメリットは費用が高いことです。せっかく高い費用を出してセラミッククラウンに変えたならば、できるだけ長持ちさせたいと思われるでしょう。

まずはしっかりとメンテナンスに通いましょう。二次カリエスリスクは低いですが、被せものの周りに汚れが残っていると、歯ぐきが腫れる原因になってしまいます。

また噛み合わせが悪くないかどうか、歯ぎしりや食いしばりは行っていないかどうかもチェックしてもらいましょう。噛み合わせの悪さは咬合調整、食いしばりは歯ぎしり用マウスピースを作製するなど、症状に適した対処法で改善が見込めます。

セラミッククラウンで気になることがあれば、担当医とよく相談して下さい。

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前歯が大きい!削って小さくすることはできますか?

上の前歯は笑ったときに最も目立つ部分です。この前歯が大きくて、もうちょっと小さくしたい、というお悩みを目にすることがあります。大きな歯を小さくするために、歯を削りたい!と考えてしまうことはありませんか?確かに歯を削ることで前歯のサイズを小さくすることはできます。しかし歯を削ることが本当に最善策なのでしょうか。今回は、前歯の大きさをバランスよく整える方法についてお話いたします。

前歯の平均的な大きさは?

前歯には名称がありますが、普段その名称で呼ぶことはまずありません。わたしたちが普段呼ぶ「前歯」は、上顎の正面に見える左右の歯であり、正式名称は「中切歯(ちゅうせっし)」です。

この中切歯の平均的な大きさは、男性で8.6ミリ、女性で8.5ミリ前後とされています。9ミリを超えるとやや大きいと判断されますが、ほとんどの方は平均的な大きさであると考えられるでしょう。

前歯が大きく見えるのはなぜ?

一般的に、中切歯は大きく見えるものであり、先ほど述べた平均の範囲内であれば、それほど気になるものではないでしょう。しかし鏡を見て自分の笑った口元を見たとき「前歯が大きくて目立っていやだ」と感じる方も少なくはありません。では前歯が大きく見えるのはどうしてなのでしょうか。

平均値より歯が大きい

中切歯の平均値を超えていると、どうしても歯が大きく見えてしまいます。サイズ的な問題になるでしょう。

中切歯の横の歯が小さめ

中切歯の隣の歯を「側切歯」と言いますが、側切歯が小さめですと、どうしても中切歯は大きく見えてしまいがちになります。

出っ歯や歯の向き、位置の問題

出っ歯も中切歯が大きく見える原因になります。自分では気にならない、あるいは気づいていないくらいの出っ歯の場合、医師に言われて初めて気づくこともあります。

また歯の向きや歯の位置によっては、視覚的に中切歯が大きく見えてしまうこともあります。

前歯の大きさはどうすれば小さくなる?

気になる前歯の大きさですが、歯を削って小さくしたい!と考えてしまうのも致し方ありません。歯を削ってしまえば当然、サイズを小さくすることは可能です。削るだけなので受診したその日でも改善しようと思えばできます。

しかし虫歯でない限り、安易に歯を削ることはあまりお勧めできません。歯を削ることで神経を抜かなければいけない、というリスクがあるからです。健康な歯の神経を抜き、将来的な歯の寿命を短くすることは得策ではありません。また歯を削ってセラミッククラウンを被せる方法もありますが、こちらも健康な歯をたくさん削るリスクを抱えてしまいます。

ではどのような方法が最善策というと、それは歯列矯正です。前歯の歯列を整えることで中切歯と側切歯の見え方が変わることがあります。前歯の歯列を改善するだけで、歯を削らずに前歯のバランスが良くなることも十分考えられます。インビザラインなどのマウスピース矯正なら事前にシミュレーションできますので、どのような変化が起きるのか試してみるのも良いかもしれません。部分矯正でも改善できるかもしれませんので、矯正の担当医に相談してみることをお勧めします。

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神経を取った歯の変色はどうやって改善する?

進行した虫歯や歯を折るアクシデントなどで神経を取り除く治療を行った場合、やがて根元がグレーっぽく変色してきます。特に前歯の場合、他の歯と比べると変色が目立ってしまい、気にする方も多いのではないかと思います。では神経を取った歯の変色は、どのようにして改善することができるのでしょうか。

ホワイトニングでは改善できない失活歯の変色

神経を取った歯のことを「失活歯」と呼び、神経がある歯と区別をしています。この失活歯はすぐに起こるのではなく、治療後数年経ってから変色が起きてくることが多く、審美面を下げてしまう要因のひとつでもあります。

歯を白くきれいにするという施術の代表は、ホワイトニングです。しかし失活歯はホワイトニングで白くすることは効果がほとんど期待できません。ホワイトニングのメカニズムは失活歯の変色には有効ではないのです。ホワイトニングは神経のある歯を白くする施術ですので、失活歯の変色の改善は、別の方法が必要になります。

失活歯の変色を改善させる方法は2つ

では神経を取り除いた歯の変色は、どのような改善法があるのでしょうか。考えられる方法は2つです。

ウォーキングブリーチ

失活歯の変色を改善する方法の一つ目は、ウォーキングブリーチという方法です。ウォーキングブリーチとは、神経を取った根管の中に漂白成分のある薬剤を入れて白くする方法です。2,3回繰り返すことで歯の変色が改善されてきます。納得のいく白さになれば、歯に蓋をして終了します。

歯の裏側から歯を削って穴を開け、そこへ薬剤を詰めます。歯を大きく削ることはなく、最低限削るだけで済みます。

なお神経が残っている歯にはウォーキングブリーチを行うことはできません。

ラミネートべニアあるいはセラミッククラウンを被せる

ウィーキングブリーチで納得のいく白さが得られなかったり、一気に歯を白くしたい場合はラミネートべニアやセラミッククラウンといったセラミック治療を行うことで、失活歯の変色を改善することができます。

ウォーキングブリーチと異なり、人工の素材を使って歯に貼り付けたり被せたりするので、審美性の改善は確実になります。ただ周りの歯と色調を合わせないと、セラミック治療を行った歯だけが妙に白くなり不自然な仕上がりになるため、周りの歯に馴染む、自然な色調を選ぶことが大切です。

またウォーキングブリーチと違い、歯を削る必要があることも理解しておく必要があります。

失活歯の変色に悩んだら、まず相談しましょう

神経を取った歯の変色の改善法についてお話しました。奥歯ならそれほど気にならないかもしれませんが、前歯の変色はとても気になると思います。神経を取った歯の変色も、ご紹介した方法できれいにすることができます。失活歯の変色に悩んだら、まずはかかりつけの医師に相談してみましょう。

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保険の被せものが劣化しやすいのはなぜ?

虫歯治療などで歯を削った際、削った部分を修復する必要がありますが、その選択肢として多いのは保険治療ではないかと思います。保険治療で修復できる被せものは安価であるというメリットがありますが、劣化しやすいということは案外知られていないのではないでしょうか。今回は保険の被せものが劣化しやすい原因についてお話いたします。

保険適用素材にはどんなものがある?

ひとことで歯科治療の被せものといっても、素材は色々ありますが、保険適用の場合、決められた素材しか使うことができません。そして患者さんは、その素材がどういったものなのか、その特徴をしっかりと理解しないまま治療へ進んでいる、ということも否めないのです。まずは保険適用素材にはどんなものがあるのか説明します。

・レジン

レジンとは樹脂のことで、虫歯治療に最もよく使われる素材です。虫歯や欠けてしまった部分をレジンで埋めて修復します。歯の色に近い白い色をしているため、自然に仕上がることが特徴です。

・金銀パラジウム合金

いわゆる「銀歯」と呼ばれる素材で、広く歯を削ったときや、神経を取り除いて土台を立てた歯に使われます。前者はインレーと呼ばれる詰めもの、後者はクラウンと呼ばれる大きな被せものになります。金銀パラジウム合金は丈夫ですが、かなり目立ち審美性を下げてしまいます。

・CAD/CAM冠

保険適用になった白い被せものです。レジンとセラミックを混ぜたもので、部位によっては銀歯ではなくこのCAD/CAM冠を用いることで審美性を大きく向上させることができます。

保険素材が劣化しやすいのはなぜ?

安価で治療ができる保険適用素材ですが、いずれも劣化しやすいという特徴があります。自費のセラミッククラウンなどと比べ、保険適用素材は「悪い部分の機能を修復するため」であり、審美性や耐久性などは考慮されていません。主な特徴としては次のようなことが挙げられます。

・レジンの変色

レジンは樹脂のため傷がつきやすく、そこへ飲食物の色素が付き、黄ばみや茶色といった変色が起きやすくなります。そのため、ご自身の歯とレジンの境目が分かりやすくなり、審美性が低下します。これはレジンが使われているCAD/CAM冠も同様です。

・銀歯が外れやすくなる

金銀パラジウム合金を使った詰めものや被せものは、歯と修復物の間のわずかなすき間から唾液が流れ込み、セメントが少しずつ流れ出してきます。。そのため詰め物が浮き上がってくることがあります。また虫歯の再発により詰めものが合わなくなり、外れてしまうこともあります。これは歯と銀歯の接着に問題があるからです。

劣化を抑えるならセラミックが最適

保険適用素材は費用を抑えららえる分、劣化しやすいという特徴があります。劣化すれば再治療をすればよいのですが、再治療をするたび歯を削る必要があるため、歯の寿命にも影響が出てしまいます。

こういったデメリットを払拭するのが、自費のセラミック素材です。セラミックはやや高額ですが、審美性だけでなく耐久性にも優れており、劣化しにくい素材です。

保険素材のほうがよいのか思い切って自費のセラミックにするのか、どちらがよいのか迷っている方はいちど歯科医師に相談をしてみましょう。

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被せものの周り、しっかり磨いていますか?

銀歯や自費の被せものなど、人工歯そのものは虫歯になりませんが、被せものの周りは比較的汚れが付きやすく、きちんと磨けていないと歯ぐきが腫れやすくなります。特にセラミッククラウンは油断をすると虫歯や歯周病といったトラブルを引き起こしてしまう可能性が高まります。今回は、被せものと歯ぐきの腫れに注目してお話をいたします。

被せものの周りが腫れやすいのはなぜ?

銀歯やセラミッククラウンなどの被せものの周りの歯ぐきは、天然歯と比べると汚れが付きやすいという特徴があります。特に銀歯の場合、歯と銀歯の境目にわずかな段差が生じてしまうため、どうしても段差部分にプラークが付きやすくなります。

また銀歯だけでなく、保険適用となったCAD/CAM冠も、セラミックと比べると表面がややザラザラしており、汚れやプラークが付きやすい素材です。

特に上の奥歯に被せものが入っていると非常に磨きにくく、歯ブラシの毛先が届きにくい部分にプラークや歯石が溜まり、歯ぐきが腫れる原因となります。

ではセラミッククラウンはどうでしょうか。セラミッククラウンは銀歯やCAD/CAMといった保険適用素材と比べると良質な素材で、比較的プラークが付きにくいというメリットを持っています。

しかし、セラミッククラウンだから歯ぐきが腫れることはない、ということはありません。プラークが付きにくくても、磨き残しがあると当然プラークは付着し、歯ぐきが腫れてしまいます。

特に加齢によって歯ぐきが少しずつ下がり始めると、歯と被せものとの境目が生じてくるため、その部分に汚れが付着して歯ぐきが腫れてしまいます。もちろんきちんと磨けていなければ、天然歯にもプラークは付きますが、被せものの周囲はよりプラークが付きやすいため、注意が必要です。

歯ぐきが腫れるとどうなる?

では歯ぐきが腫れるとどのようなトラブルが起きやすいのでしょうか。歯ぐきの腫れが引き起こす最も大きなトラブルは、歯周病です。歯周病は歯肉炎が進行したもので、年齢が進むとともにリスクも高くなります。

歯周病は虫歯と異なり、歯ぐきに炎症が起きるため虫歯のような鋭い痛みはあまり起こりません。

しかし痛みをそれほど感じない分、歯周病の進行に気づきにくいのです。歯周病が進むと歯ぐきの腫れや出血だけでなく、歯が揺れ動き始めて最終的に抜け落ちてしまいます。

歯周病で歯を失ってしまうと食事がし辛いだけでなく、体の健康にも影響を及ぼしてしまうため注意が必要です。

歯ぐきの腫れを引き起こさないためには?

歯ぐきの腫れは誰でもおこりますが、被せものが入っている方は特に念入りな歯磨きが必要になります。毎日の歯磨きでは歯ブラシだけでなく、ワンタフトブラシやフロスなどを使ってしっかりと磨くようにしましょう。

また上の奥歯などは非常に磨きづらいため、どうしても汚れが残ってしまいます。この部位に銀歯や自費の被せものが入っている方は多いと思いますが、被せものの周りの汚れをきれいに落とすためには、歯科医院でのクリーニングが欠かせません。これはセラミッククラウンでも同じです。年齢を重ねるにつれ、被せものは増える傾向にありますので、より歯周病のリスクが高まってしまうのです。

健康なお口を維持するためにも、被せものの周りの汚れもしっかりと落とすように心がけましょう。汚れの落とし方が分からないときは、かかりつけの医院で歯科衛生士に相談すると、磨き方のコツを教えてもらえるので積極的に尋ねてみましょう。

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矯正治療後のリテーナーはなぜ必要?

矯正治療が終了し、きれいになった歯並びを見て、矯正治療をして良かった!と気分も弾むことと思います。しかし矯正治療が終わった後に気を付けなければいけないのは「後戻り」です。後戻りを防ぐために欠かせないのがリテーナーです。今回は、矯正治療終了後のリテーナーがなぜ重要なのかについてお話いたします。

矯正治療後で最も気を付けたいのは「後戻り」

ワイヤーやマウスピースといった矯正装置を付け、歯を動かすための期間を「動的治療」と言います。動的治療を終えたばかりの歯は、元の位置へ戻ろうとする性質があるため、何もしなければ歯が動き、せっかくきれいに整えた歯並びを乱してしまう恐れがあります。

この動的治療終了後に歯並びが元に戻ってしまう症状を「後戻り」と言い、矯正治療後に起きる最も多いトラブルです。後戻りが起きないようにするためには、保定装置であるリテーナーを必ず装着しなければいけません。

矯正治療後のリテーナー、どのくらいの期間必要?

動的治療終了直後から装着する必要のあるリテーナーですが、いったいどのくらいの期間付けておくべきなのでしょうか。

1.1年~3年は着けておきたい

動的治療終了後はまだまだ歯の状態は不安定です。そのためリテーナーはできるだけ長期間付けておくことが望ましいでしょう。個人差はありますが、矯正治療に要した期間と同じくらいの期間が目安と言われており、およそ1年から3年くらいは着けておくことが望ましいでしょう。

2.できるだけ長時間装着する

リテーナーの装着時間はできるだけ長いほうが後戻りの防止効果を発揮します。ワイヤー固定タイプなら24時間付けたまま過ごせますが、マウスピースタイプや床矯正タイプといった取り外し式のリテーナーは、食事のたびに取り外すためワイヤーと比べると、どうしても装着時間が短めになります。食後や歯磨きが済んだあとは速やかにリテーナーを装着するよう心がけましょう。

3.安定してきたら装着時間は短くてもOK

動的治療終了後はできるだけ長い時間装着する必要がありますが、少しずつ装着時間は短くなり、最終的には寝るときだけ付けておくといった流れになります。

ただ自分で勝手に装着時間を短くしたり、リテーナーを付けること自体を止めることは禁物です。あくまでも矯正歯科医の判断によるものであり、自分で「もういいや」と判断してリテーナーを止めてしまうと、後戻りが起こる可能性が高くなります。必ず医師の指示を守るようにしてください。

歯並びや噛み合わせをキープするためにもリテーナーは絶対必要

矯正治療は長期戦です。長い年月をかけてようやくきれいになった歯並びと噛み合わせを維持するためには、リテーナーの使用が欠かせません。リテーナーを使用しなかったことによる後戻りが起きてしまうと、とても後悔してしまいます。矯正治療に費やした費用と時間が無駄になってしまうため、リテーナーは必ず付けるようにしましょう。

 

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被せもの、保険と自費どちらがいいの?

虫歯治療で歯を削った場合、噛む機能を回復させるための修復が必要になります。歯科治療の多くは保険診療となり、修復させる詰めものや被せものも保険を選ぶ方が多いのではないかと思いますが、この素材には保険だけでなく自費のものもあります。自費は高いからと保険適応の被せものを選ぶ方が多いと思いますが、保険と自費、いったいどちらがいいのでしょうか。

保険素材の特徴

虫歯は歯に起きる最も多く起きるトラブルであり、治療の際には保険が適用となります。虫歯、専門的には「齲蝕(うしょく)」という病名がつくため、保険で治療が行えます。虫歯治療で歯科医院に来られたほとんどが、保険を使って虫歯治療をされることと思います。

虫歯は、進行具合によって治療工程が異なり、軽度の症例では虫歯部分を削り、歯と同じ色のレジンを充填して修復します。しかし虫歯の範囲が神経に近づくにつれ、歯を削る面積や深さも多くなり、詰めものや被せものといった修復が必要になってきます。

この詰めものも被せものも、保険が適用になります。

この保険素材の特徴はなんといっても、保険適用による安価で治療ができることです。通常3割負担で治療ができますので、詰めものや被せものも費用を抑えて修復することが可能です。

ただ保険診療では使える素材が限られているため、審美性や耐久性といった点でどうしても限界があります。

例えば虫歯治療で最もよく使われるレジンは、治療直後は歯とほぼ同じ色調で修復したとは思えないほどきれいな仕上がりです。

しかしレジンは経年とともに劣化し、黄ばみや変色などといった審美性が低下しやすい素材です。そのため治療当初はきれいだった部分も、歯とレジンでの修復部分の境目がはっきりとわかるようになり、見た目がかなり悪くなってしまいます。

詰めもの、被せものもについては使用できる素材がレジンのほか、金銀パラジウム合金という金属になります。見た目が悪くなるだけでなく、金属と歯の境目から虫歯菌が入り込み、再び虫歯になってしまう「二次カリエス」になるリスクがかなり高くなってしまいます。

二次カリエスになると再治療になります。そして結局は二次カリエスが繰り返され、最終的に歯を失ってしまう可能性が高くなるのです。

自費素材の特徴

セラミッククラウンやジルコニアセラミックといった自費素材は、保険素材と比べるとまず審美性がとても優れています。経年劣化もほとんどなく、治療後の美しさをキープすることができます。

また歯との密着性に優れているため二次カリエスのリスクも低く、歯の健康を維持しやすい素材です。

自費素材のデメリットは、やはり費用の高さでしょう。保険診療とは比べ物にならないくらい高額な費用が必要となるうえ、医院によって費用が違います。良心的な費用のところもあれば、かなり高額なところもありその差は色々です。

そして保険治療と違い、絶対に再治療が必要にならないかというと、絶対にならないとは言えません。もちろん保険素材と比べると二次カリエスのリスクはかなり低いですが、それでも口腔内の条件次第では「絶対に二次カリエスにならないとは限らない」のです。

ご自身の希望に沿って治療方針を決めましょう

このように、保険素材と自費素材では大きな違いがあります。しかし、保険診療が悪いということはありません。ご自身のお考えやライフスタイルによって違ってきます。保険診療でも長持ちすることは十分にありますので、保険と自費どちらが良いとは言えないのです。

大切なことは、再び虫歯にならないよう、お口の中の状況を清潔に保つことです。定期検診やクリーニングなどを受けながら、虫歯にならない状態をキープしましょう。

 

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永久歯の先端がギザギザしているのはなぜ?

永久歯の前歯を見ると、先端がギザギザしているのが気になる、ということはありませんか?通常、永久歯の前歯の先端は滑らかです。しかし大人になってからも永久歯の先端がギザギザしていると、審美的にも気になるのではないでしょうか。今回は永久歯の先端のギザギザについてお話をいたします。

永久歯の前歯の先端がギザギザになるのはどうして?

永久歯の先端のギザギザを、専門用語では「切縁結節(せつえんけっせつ)」と言い、歯の形態異常のひとつです。大人になり、切縁結節の前歯を見るたび変、気になる、といった気持になるのではないかと思います。では切縁結節になるのはどうしてでしょうか。

1.永久歯への生え変わりによるもの

切縁結節は、生えたばかりの永久歯に見られます。特に前歯は非常によく分かります。これは、生えてきたばかりの永久歯には非常によく見られることなので、ごく自然な歯の形態です。上下の前歯がきちんと噛み合っていれば、毎日の咀嚼で少しずつ歯がすり減って次第にギザギザが滑らかになりますので心配はいりません。

2.上下の噛み合わせが悪いことによるもの

生えたばかりの永久歯の切縁結節は、正しい噛み合わせであればだんだん滑らかになっていきます。だいたい2~3年くらいで自然と滑らかになってきます。

ところが上下の前歯が正しく噛み合っていない場合、大人になっても切縁結節が残ったままになります。前歯が正しく噛み合っていない不正咬合としては、出っ歯、受け口、開咬などが挙げられます。

3.歯ぎしり、食いしばりによるもの

歯ぎしりや食いしばりは、無意識のうちに行われる癖ですが、それが歯に悪影響を与えてしまいます。歯ぎしりや食いしばりは過度な力がかかるため、その影響で歯が割れてしまうことがあります。

4.加齢によるもの

年齢を重ねるにつれ、歯は少しずつもろくなっていきます。また細かなヒビも生じてきますので、少しの衝撃で歯が割れて先端がギザギザになってしまうことがあります。

切縁結節の治療法とは?

いつまでも切縁結節が残ったままの場合、原因に応じた治療を行うことでギザギザを解消することができる場合があります。噛み合わせに問題がある場合は歯列矯正を行うことで前歯が正しく噛み合うようになり、自然とギザギザが解消されることと思います。

噛み締めや食いしばりなどは、日常から気を付けるとともに、就寝時だけマウスピースを付けることで歯への負担を軽減させることが可能です。ギザギザの形状が気にならなければ、食いしばり対策として歯を保護することを考えましょう。

歯の形状そのものを修復させるには、ラミネートべニアを貼り付ける審美修復が適しています。

「前歯を削ってギザギザを治すことはできないの?」と思うかもしれませんが、歯の先端を削る治療はあまりお勧めできません。歯を削ることで神経が入っている象牙質がむき出しになり、知覚過敏の症状を引き起こすことがあるからです。知覚過敏になると飲食が苦痛になり、日常生活に影響が出てきます。最悪の場合、神経を取らなければいけないこともあるため、できるだけ歯は削らないほうが良いでしょう。

ギザギザの原因に応じた治療を行うことでコンプレックスが解消されることもあります。気になる場合、いちどかかりつけ医に相談してみましょう。

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