永久歯の先端がギザギザしているのはなぜ?

永久歯の前歯を見ると、先端がギザギザしているのが気になる、ということはありませんか?通常、永久歯の前歯の先端は滑らかです。しかし大人になってからも永久歯の先端がギザギザしていると、審美的にも気になるのではないでしょうか。今回は永久歯の先端のギザギザについてお話をいたします。

永久歯の前歯の先端がギザギザになるのはどうして?

永久歯の先端のギザギザを、専門用語では「切縁結節(せつえんけっせつ)」と言い、歯の形態異常のひとつです。大人になり、切縁結節の前歯を見るたび変、気になる、といった気持になるのではないかと思います。では切縁結節になるのはどうしてでしょうか。

1.永久歯への生え変わりによるもの

切縁結節は、生えたばかりの永久歯に見られます。特に前歯は非常によく分かります。これは、生えてきたばかりの永久歯には非常によく見られることなので、ごく自然な歯の形態です。上下の前歯がきちんと噛み合っていれば、毎日の咀嚼で少しずつ歯がすり減って次第にギザギザが滑らかになりますので心配はいりません。

2.上下の噛み合わせが悪いことによるもの

生えたばかりの永久歯の切縁結節は、正しい噛み合わせであればだんだん滑らかになっていきます。だいたい2~3年くらいで自然と滑らかになってきます。

ところが上下の前歯が正しく噛み合っていない場合、大人になっても切縁結節が残ったままになります。前歯が正しく噛み合っていない不正咬合としては、出っ歯、受け口、開咬などが挙げられます。

3.歯ぎしり、食いしばりによるもの

歯ぎしりや食いしばりは、無意識のうちに行われる癖ですが、それが歯に悪影響を与えてしまいます。歯ぎしりや食いしばりは過度な力がかかるため、その影響で歯が割れてしまうことがあります。

4.加齢によるもの

年齢を重ねるにつれ、歯は少しずつもろくなっていきます。また細かなヒビも生じてきますので、少しの衝撃で歯が割れて先端がギザギザになってしまうことがあります。

切縁結節の治療法とは?

いつまでも切縁結節が残ったままの場合、原因に応じた治療を行うことでギザギザを解消することができる場合があります。噛み合わせに問題がある場合は歯列矯正を行うことで前歯が正しく噛み合うようになり、自然とギザギザが解消されることと思います。

噛み締めや食いしばりなどは、日常から気を付けるとともに、就寝時だけマウスピースを付けることで歯への負担を軽減させることが可能です。ギザギザの形状が気にならなければ、食いしばり対策として歯を保護することを考えましょう。

歯の形状そのものを修復させるには、ラミネートべニアを貼り付ける審美修復が適しています。

「前歯を削ってギザギザを治すことはできないの?」と思うかもしれませんが、歯の先端を削る治療はあまりお勧めできません。歯を削ることで神経が入っている象牙質がむき出しになり、知覚過敏の症状を引き起こすことがあるからです。知覚過敏になると飲食が苦痛になり、日常生活に影響が出てきます。最悪の場合、神経を取らなければいけないこともあるため、できるだけ歯は削らないほうが良いでしょう。

ギザギザの原因に応じた治療を行うことでコンプレックスが解消されることもあります。気になる場合、いちどかかりつけ医に相談してみましょう。

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