歯周病でも矯正治療はできる?

大人の矯正治療が注目を集めています。矯正治療というと、小さい子どもさんのイメージが強いかもしれませんが、決してそうではありません。成人してからでも矯正治療によって長年のコンプレックスだった歯並びを改善することは可能です。ただ大人になって気を付けたいのは歯周病です。歯周病になると歯がグラグラしてきますが、このような状態でも矯正治療を行っても大丈夫なのでしょうか。

歯周病の方が矯正治療を行うことのメリットとは?

実は歯周病の方が矯正治療を行って歯並びを整えることにはメリットが多いのです。矯正治療によって歯並びをきれいにすると、歯磨きがしやすくなり汚れが溜まりにくくなります。歯周病は歯と歯が重なった部分に溜まるプラークが原因になるため、その原因となる歯並びを改善することでプラークが溜まりにくくなり、口腔内の環境を維持しやすくなるのが大きなメリットとなるのです。噛み合わせも改善されるため、歯周病の進行の抑制にもなり見た目と健康を維持することができることは、今後の生活面においても非常に有益なものとなるでしょう。

まずは歯周病の治療を優先

歯並びを治したいけれど、歯周病と診断されてしまった・・・という方でも、実は矯正治療は可能です。そのためにはまず、歯周病の治療を優先する必要があります。

歯周病治療の基本は歯石除去とPMTCです。PMTCとは歯のクリーニングのことで、専用の薬剤などを使ってプラークをきれいに取り除き、口腔環境を清潔なものにする大切な処置です。歯石が歯肉縁下に付いている場合、手動の器具を使って取り除くなど歯周病治療を行います。歯周病によって残すことができない歯がある場合、抜歯をしなくてはいけないこともあります。歯周病の進行具合によっては矯正治療が難しいこともありますので、まずはどの程度歯周病が進行しているのかをよく相談しながら歯周病治療、そして矯正治療へと進めていくこととなります。

矯正を始める前に必ず歯周病のコントロールを行うこと

歯周病の方が歯周病治療を行う前に装置を付けていきなり歯を動かすと歯周病が悪化するリスクがあると報告されています。矯正治療をお考えの方はまず矯正相談に行かれると思いますが、ご自身が歯周病になっているという自覚がない方もいらっしゃるのではないでしょうか。矯正相談をした際に「歯周病になっている」と診断されてびっくりすることと思います。

もし歯周病と診断されても気を落とさず、しっかりと歯周病治療を行いましょう。きちんと治療をすれば矯正治療も可能です。逆に、矯正治療を行うことでプラークコントロールがしやすくなり、歯周病の進行を抑制できる可能性が高まります。まずはかかりつけの医院でよく相談をしてみて下さいね。

 

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