オープンバイトはなぜそのままにしておくと良くないの?

上下の前歯の間にすき間ができるオープンバイトは、不正咬合の中でも極めて良くない噛み合わせのひとつです。見た目の歯列はある程度揃っていても、日常生活に不便を感じやすいだけでなく、そのままにしておくとお口の健康に重篤な影響を与えかねません。ではなぜオープンバイトはそのままにしておくといけないのでしょうか。

オープンバイトによって起こる日常生活への影響とは?

正しい噛み合わせは、奥歯で噛んだときに上の前歯が下の前歯を2~3ミリ覆っています。ところがオープンバイト(開咬)は、上下の前歯の間にすき間が生じている状態を言います。そしてオープンバイトは日常生活において、色々な悪影響を与えてしまいます。ではオープンバイトはどのような悪影響を与えてしまうのでしょうか。

・前歯で食べ物を噛み切れない

オープンバイトでいちばん不便を感じるのは、前歯で食べ物を噛み切れないことではないでしょうか。麺類や薄いレタスなどは、まず前歯で噛み切ってから奥歯で咀嚼をします。ところがオープンバイトではこういった一連の動作ができません。効率よく咀嚼できないため、胃腸に負担がかかりやすくなります。

・口呼吸になりやすい

オープンバイトは唇が自然と引っ張られ、常にお口が開いた状態になりがちです。そのため口呼吸になりやすいのもオープンバイトのデメリットです。口呼吸は虫歯や歯周病などの原因となり、お口の健康を害しやすい悪癖です。また口呼吸によって出っ歯など歯並びや噛み合わせが大きくかかわることもあります。

・奥歯に負担がかかりやすい

前歯で食べ物を噛み切れないオープンバイトですが、前歯で噛めない分奥歯に負担がかかりやすくなります。奥歯に負担がかかると歯がすり減りやすくなります。またいつも同じ側だけで噛むと口周りの筋肉のバランスが悪くなり、口元やお顔全体の印象が変わってしまいます。

・発音や滑舌が悪くなる

オープンバイトの特徴として、発音や滑舌が悪くなるということが挙げられます。上下のすき間から空気が漏れ、相手に発音が伝わりにくくなってしまいます。特に人前で話すことが多い方にとってはストレスに感じるかもしれません。

オープンバイトは矯正治療で改善できます

日常生活において様々な悪影響を及ぼすオープンバイトは、できるだけ早い時期に直しておくほうが、お口の健康を維持しやすくなります。オープンバイトの原因はいくつか考えられますが、両親や兄弟など血縁関係にオープンバイトの方がおられると、骨格の遺伝によるものが考えられます。しかし骨格以外による原因は、舌癖や指しゃぶりなど後天的な理由が大きく関わります。

オープンバイトは矯正治療で改善が可能です。歯並びの見た目はそろっているから、といった理由でそのままにしておくのはあまり好ましくありません。オープンバイトが与える様々な影響を考え、お口の健康を維持するためにも、まずは歯科医師に相談し、最適な治療法について相談してみましょう。

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気になる歯のすき間は矯正治療?ダイレクトボンディング?

歯と歯の間にすき間がある、いわゆる「すきっ歯」にお悩みの方はとても多いのではないかと思います。すきっ歯には前歯だけにすき間があるものと、全体的にすき間があるものに分けられますが、気になるすき間をきれいに改善する代表的な方法として、矯正治療およびダイレクトボンディングが挙げられますが、どちらの治療法が適しているのでしょうか。

ダイレクトボンディングと矯正治療について

ダイレクトボンディングとは、虫歯治療などで使う歯科用レジンを使い、すき間をレジンで直接埋める治療のことを言います。ダイレクトボンディングの良さは、通院回数が少なく最短で1回で治療を終えることができることです。また歯の色に合わせてレジンが選べるため、レジンと天然歯が自然と馴染むところもダイレクトボンディングの良さです。ただ噛み合わせに問題がある場合、ダイレクトボンディングでは噛み合わせの改善は不可能です。

いっぽう矯正治療はワイヤーやマウスピースといった矯正装置を使って歯を動かし、歯並びと噛み合わせを整えることができます。矯正治療の場合、ダイレクトボンディングと違い治療期間が長くかかります。部分矯正で改善できるケースなら3~6か月程度の治療期間で済みますが、症例によっては1~2年かかることもあります。

治療期間はダイレクトボンディングよりも長くなりますが、噛み合わせをきちんと整えることができるため、すき間だけでなく噛み合わせも改善する必要がある症例では、矯正治療のほうが適していると言えるでしょう。

すき間の広さや状態にもよる?

ではすきっ歯の場合、ダイレクトボンディングと矯正治療のどちらが適しているのでしょうか。前歯の間にすき間がある「正中離開」と呼ばれる症例は比較的よくみられます。前歯というとても目立つ部位にすき間があると、どうしてもコンプレックスを感じ、思いっきり笑うことも憚られるのではないでしょうか。

正中離開の場合、すき間が狭いものはダイレクトボンディングで十分対応可能ではないかと思います。しかし同じ正中離開でも、ハの字に広がっている、すき間がかなり広いとなると、ダイレクトボンディングでは治療が難しくなってきます。

特にハの字に開いてすき間ができている場合、矯正治療が最もきれいに改善ができます。

また全体的にすき間が見られる「空隙歯列」の場合、ダイレクトボンディングではなく矯正治療が第一選択肢となることが多いでしょう。

このように、同じ歯のすき間を埋める治療でも状態によって治療法が変わってきます。歯の色も同時に変えたい場合、思い切ってセラミッククラウンを被せるという方法も考えられます。

ダイレクトボンディングか矯正治療、どの方法が良いのかよく相談を

気になるすきっ歯の治療法についてお話いたしました。すき間の状態により、ダイレクトボンディングか矯正治療どちらになるのかが変わってきます。ダイレクトボンディングで改善できるのであれば、費用も治療期間も少なくすることはできますが、すき間のすべてをダイレクトボンディングで治療するのは困難なケースもあります。

まずはすき間の原因と状態により、どういった治療法になるのか、どうすればいちばんきれいに改善できるについてかかりつけの先生に相談してみましょう。

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部活をするならワイヤー矯正?マウスピース矯正?

お子さんの矯正治療を考えるうえで気になるのが、「矯正装置を付けても部活ができるかどうか」ということがあると思います。ワイヤー矯正もマウスピース矯正も一長一短ありますが、部活をする場合、どちらの装置が適しているのでしょうか。

部活の種類にもよりますが・・・

装置を考える際に気を付けることが「部活の種類」ではないかと思います。というのも、体と体がぶつかりあう激しめのスポーツの場合、口元をぶつけて装置が破損し、お口の中を怪我する可能性が考えられるからです。口元をぶつけやすい代表的なスポーツとして、ラグビー、アメフト、相撲部などが挙げられます。このような場合、ワイヤー矯正よりも比較的怪我をしにくいマウスピース矯正が推奨されることが多いでしょう。

テニスや卓球、陸上などは相手と直接体がぶつかり合うことはないため、上記のスポーツに比べると口元を怪我する可能性は低いでしょう。そのためワイヤー矯正、マウスピース矯正いずれも対応が可能です。

しかし運動部に限らず、吹奏楽部も楽器によっては矯正装置が限られてしまうことがあります。金管楽器や木管楽器など、リードを必要とする楽器はワイヤー矯正では難しいかもしれません。楽器によってはワイヤー矯正よりもマウスピース矯正のほうが演奏に差し障りがないと考えられます。

このように、部活の種類によっては対応できる装置が限られてしまう、ということをまず理解しておく必要があります。

症例によって制限があるケースも

激しいスポーツや木管楽器、金管楽器などの吹奏楽の場合、マウスピース矯正のほうが生活上のリスクは少ないと思います。

しかし症例によってはマウスピース矯正ではなく、ワイヤー矯正のほうが適している場合もあります。例えば抜歯を伴う症例や、マウスピースでは改善が難しいオープンバイトや骨格性の受け口などが該当します。

こういったケースになると、非常に難しいのではないでしょうか。矯正治療を優先するか、部活を優先するかによって矯正のスタート時期も変わってくるかもしれません。

お子さんの考えや保護者の方のご希望もあるかと思います。御家族の間でじっくりと相談してみて下さい。

矯正治療をスタートさせる前にしておくべきこと

もし学生時代は部活を優先し、矯正治療はもう少し先にするとなった場合、いつでも矯正治療をスタートできる準備を整えておきましょう。それは、虫歯にならないこと、お口の中を常にきれいにしておくことです。矯正をする段階になり、虫歯ができてしまっていたら虫歯治療が優先になり、矯正治療のスタートが遅れてしまいます。

またお口の中が不潔な状態だと、歯ぐきが腫れて出血が起きる歯肉炎や、将来的に歯周病になるリスクが高まってしまいます。

もしすぐに矯正治療をスタートさせない場合、お口の中の状態を維持することを第一に考えておきましょう。

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知っておきたいセラミック治療のデメリット

口元を美しく見せるオールセラミックやジルコニアセラミックといったセラミック治療には審美性の向上だけでなく、様々なメリットがあります。ですがどの治療にもデメリットは存在します。今回は、セラミック治療のデメリットについてお話いたします。デメリットを知ったうえで、セラミック治療の良さを確認できるのではないかと思いますので、参考にしてみてください。

オールセラミックの魅力とは?

オールセラミッククラウンやジルコニアセラミックなどは審美性にとても優れており、自然な美しさが大きな魅力です。天然歯に近い自然な白さを再現できるため、ご自身の歯と比べても違和感がありません。またセラミックは表面が滑らかで汚れや色素が付着しにくく、レジンや銀歯によく起きる二次カリエスのリスクも低いため歯の健康を維持しやすいのも魅力です。

このように、セラミックは審美性、耐久性および口腔内の健康維持にも優れたメリットを持ち合わせた治療法です。

セラミックのデメリットとは?

それでは逆に、セラミックにはどのようなデメリットを持っているのでしょうか。デメリットを知っておくことは治療を勧めていくうえでとても大切なことです。基本的に保険診療のメリットがセラミック治療のデメリットと考えられます。

1.費用が高い

オールセラミックやジルコニアセラミックなどセラミックを使った素材は自費治療となるため、保険適用素材と比べるとどうしても費用が高くなります。この費用の高さというのが、セラミック治療の最大のデメリットと言えるでしょう。

2.歯を削る量が多くなる

金属と比べ、オールセラミックの場合は強度に劣ります。そのため補綴物に厚みを持たせる必要があり、歯を削る量が少し多くなってしまいます。

3.金属と比べると強度に劣る

金属は非常に強度に優れています。そのため金属と比べるとセラミックは強度に劣り、前歯をぶつけてしまった場合など、セラミックが欠けてしまう可能性があります。ただしジルコニアを使った補綴物は非常に強度に優れているので、ジルコニアセラミックを選択することでデメリットを解消できます。

セラミックのデメリットは本当にデメリットなのでしょうか?

セラミックのデメリットをご紹介しましたが、これらは本当にデメリットなのでしょうか?確かに費用が高いよりは安い方がよい、金属のほうが丈夫、といった保険診療の良さがありますが、長い目で考えると、本当に保険診療のほうが優れているのでしょうか。

金属やレジンといった保険適用素材はプラークが付きやすく劣化もしやすいため、二次カリエスのリスクが非常に高くなります。二次カリエスになると再治療が必要となり、治療費や補綴物の費用がかさみます。再治療を終えてもまた何年後かには二次カリエスが再発し、さらに再治療・・・このサイクルを繰り返していると、最終的に歯がなくなってしまう恐れがあります。

また金属アレルギーがある方は、金属素材が使えません。レジンで補強するには限度があり、保険が使える素材が非常に限られてしまいます。

セラミックはこのような保険診療のデメリットをカバーし、お口の中を良い状態に改善することが可能です。セラミックはプラークが付きにくく、二次カリエスのリスクを抑え、お口の健康を維持しやすくなります。

最初はどうしても「高い」と思われるかもしれませんが、保険診療で再治療を繰り返していると結局は同じくらいの費用を払うことになるかもしれません。将来的なことを考えると、セラミック治療はお口の健康を考えたとても良い治療法ではないかと思います。

デメリットを知ったうえで、セラミック治療を検討されてみてはいかがでしょうか。

 

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気になるホワイトスポット、どうやってきれいにするの?

ご自身の歯に不自然な白く濁った斑点はありませんか?この斑点は「ホワイトスポット」と呼ばれるもので、歯に起こる病気のひとつです。ホワイトスポットは特に前歯によく見られ、かなり目立ってしまうことから審美性を気にされることと思います。審美性を下げるホワイトスポット、どのような方法できれいにすることができるのでしょうか。

ホワイトスポットの原因とは?

ホワイトスポットが生じる原因は、初期の虫歯とエナメル質形成不全の2つと考えられています。

初期虫歯はエナメル質が酸によって溶かされる脱灰が起こり、カルシウムやリンなどが溶けだしてエナメル質の構造が壊されます。脱灰が起きた部分は光沢性を失い、白く濁ってホワイトスポットが形成されてしまいます。

もう一つの原因であるエナメル質形成不全とは、歯の表面にあるエナメル質が正常に作られない症状を言います。乳歯のときに外傷や栄養障害、病気などによりエナメル質が正しく作られなかったため、ホワイトスポットが生じてしまうことがあります。エナメル質形成不全によるホワイトスポットは虫歯とは異なり、脱灰は起こりません。エナメル質が正しく形成されなかった部分は正常な部分と比べて光の屈折率や透過性が違うため、白く透けて見えてしまいます。

ホワイトスポットの治療法とは?

ホワイトスポットは主に前歯によく見られます。小さなころは気にならなかったのに、思春期や大人になると、とてもコンプレックスに感じて何とかしたい!と思われる方も多いのではないかと思います。この気になるホワイトスポット、どのような治療法があるのでしょうか。

・ダイレクトボンディング

最も一般的な治療法は、ダイレクトボンディングです。白濁している部分を薄く削り、そこへ歯にいちばん近いレジンを埋めて修復する方法です。歯になじむ自然な色調で治療回数も最短1回で済みます。ただ経年とともにボンディングした部分と天然歯の境目が目立つようになることがあります。

・ラミネートべニア

ラミネートべニアとは、セラミックで出来た薄い付け爪のようなものを歯に貼り付ける方法です。歯をとても美しく見せてくれる治療法で、ホワイトスポットもきれいにカバーできます。

欠点としては、ホワイトスポットだけでなく歯全体を薄く削る必要があること、また費用もダイレクトボンディングに比べて高くなります。

なお医院によってホワイトスポット治療のための薬剤などが異なるため、ご紹介した方法にも治療法があるかもしれません。どの治療法がいちばん適しているのか、よく相談のうえ決めていきましょう。

ホワイトスポットはきれいに改善できます

長年ホワイトスポットに悩まされてきた方は、この記事を読んでいただいて治療できることがお分かりいただけたかと思います。ホワイトスポットを治療することでコンプレックスを解消し、笑顔に自信を持つことができることでしょう。まずはかかりつけの先生に相談してみて下さい。

 

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矯正治療中は歯肉炎にも注意が必要

矯正治療中に起こりやすいトラブルと言えば、虫歯を思い浮かべる方が大半ではないかと思います。しかし矯正治療中のトラブルは虫歯だけではありません。歯ぐきが赤く腫れる「歯肉炎」にも要注意です。今回は、矯正治療と歯肉炎についてお話をいたします。

磨き残しで起こる歯肉炎

歯肉炎とは、歯ぐきが赤く腫れてブヨブヨとした状態を言います。健康な歯ぐきはピンク色で引き締まっていますが、歯肉炎になっている歯ぐきは赤く、指で触るとブヨブヨとした感触が伝わってきます。また赤く腫れた歯ぐきは歯ブラシの毛先が触れるだけでも出血してしまいます。歯ブラシが血で真っ赤になってびっくりしたことがある方もいらっしゃるでしょう。

これは磨き残しによりプラークが歯と歯ぐきの境目に付着したことによる炎症です。プラークは細菌の塊で、毒素を放出します。そのまま放置すると歯ぐき全体が腫れてしまいます。

また歯肉炎は比較的若い世代に起こり、矯正治療中にもよく見られます。特に小児矯正や中高生といった思春期と呼ばれる時期は、ホルモンバランスの影響で歯ぐきが腫れやすくなっており、矯正治療中に起こるトラブルの一つとも言えます。

ワイヤー矯正、マウスピース矯正に関係なく正しいブラッシングを心がけること

歯磨きのしにくさと言えばワイヤー矯正が思い浮かびますが、マウスピース矯正でも虫歯リスクがあることに変わりはありません。要は、「きちんと歯磨きができているかどうか」ということになります。

ガタガタの歯並びなどはどうしても歯磨きがし辛くなりますが、正しいブラッシングを行うことで歯と歯ぐきの境目の汚れはきちんと落とすことができます。

中高生など若い世代の歯肉炎は歯周炎(歯周病)に進行することはあまりありませんが、成人以降の歯肉炎は歯を支える歯槽骨が吸収される歯周炎へと進行しやすくなります。特に矯正治療中はどうしても歯磨きがしにくいため汚れが溜まったままになり、歯ぐき全体が腫れて歯周炎へと悪化してしまう可能性が高くなります。

矯正専門医院やかかりつけの歯科医院でブラッシング指導をしてもらえます。ワイヤー矯正の場合、歯ブラシだけでは汚れが落としにくいので歯間ブラシやフロスを使って装置周りの汚れを落とさなければいけません。分かりにくい場合や上手くいかないなど、矯正中のブラッシングの仕方に困ったときは歯科医院で教えてもらうことをお勧めします。マウスピース矯正も同じで、きちんと磨くことを意識して過ごす必要があります。

虫歯や歯肉炎などといった矯正治療中のトラブルを避けるためにも、正しいブラッシングを心がけましょう。

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歯周病でも矯正治療はできる?

大人の矯正治療が注目を集めています。矯正治療というと、小さい子どもさんのイメージが強いかもしれませんが、決してそうではありません。成人してからでも矯正治療によって長年のコンプレックスだった歯並びを改善することは可能です。ただ大人になって気を付けたいのは歯周病です。歯周病になると歯がグラグラしてきますが、このような状態でも矯正治療を行っても大丈夫なのでしょうか。

歯周病の方が矯正治療を行うことのメリットとは?

実は歯周病の方が矯正治療を行って歯並びを整えることにはメリットが多いのです。矯正治療によって歯並びをきれいにすると、歯磨きがしやすくなり汚れが溜まりにくくなります。歯周病は歯と歯が重なった部分に溜まるプラークが原因になるため、その原因となる歯並びを改善することでプラークが溜まりにくくなり、口腔内の環境を維持しやすくなるのが大きなメリットとなるのです。噛み合わせも改善されるため、歯周病の進行の抑制にもなり見た目と健康を維持することができることは、今後の生活面においても非常に有益なものとなるでしょう。

まずは歯周病の治療を優先

歯並びを治したいけれど、歯周病と診断されてしまった・・・という方でも、実は矯正治療は可能です。そのためにはまず、歯周病の治療を優先する必要があります。

歯周病治療の基本は歯石除去とPMTCです。PMTCとは歯のクリーニングのことで、専用の薬剤などを使ってプラークをきれいに取り除き、口腔環境を清潔なものにする大切な処置です。歯石が歯肉縁下に付いている場合、手動の器具を使って取り除くなど歯周病治療を行います。歯周病によって残すことができない歯がある場合、抜歯をしなくてはいけないこともあります。歯周病の進行具合によっては矯正治療が難しいこともありますので、まずはどの程度歯周病が進行しているのかをよく相談しながら歯周病治療、そして矯正治療へと進めていくこととなります。

矯正を始める前に必ず歯周病のコントロールを行うこと

歯周病の方が歯周病治療を行う前に装置を付けていきなり歯を動かすと歯周病が悪化するリスクがあると報告されています。矯正治療をお考えの方はまず矯正相談に行かれると思いますが、ご自身が歯周病になっているという自覚がない方もいらっしゃるのではないでしょうか。矯正相談をした際に「歯周病になっている」と診断されてびっくりすることと思います。

もし歯周病と診断されても気を落とさず、しっかりと歯周病治療を行いましょう。きちんと治療をすれば矯正治療も可能です。逆に、矯正治療を行うことでプラークコントロールがしやすくなり、歯周病の進行を抑制できる可能性が高まります。まずはかかりつけの医院でよく相談をしてみて下さいね。

 

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アマルガムって何?修復することはできますか?

お口の中に鉛色のような黒っぽい詰め物はありませんか?これは「アマルガム」という詰め物で、歯科素材のひとつです。歯を削った部分に詰める金属であるアマルガムは現在、ほとんど使われていません。銀歯とはまた違った目立つ詰め物であるアマルガムは、デメリットが多い素材です。現在使われることはほとんどなくなったアマルガムを取り除いてきれいに修復することはできるのでしょうか。

アマルガムとは?

虫歯で歯を削った場合、保険治療では白いレジンや金属の詰め物で修復をします。しかし以前は削った部分をアマルガムで詰めていました。このアマルガムは鉛色のような鈍い色をした詰め物で、水銀を50%含んだ素材であり、人体に影響が心配される素材です。水銀による人体への影響と聞くと、水俣病を思い浮かべる方が多いと思いますが、水俣病の原因となった水銀は有機水銀であるメチル水銀化合物です。

これに対し歯科用のアマルガムは無機水銀で有機水銀よりも害は少なく、ボタン電池や血圧計など身近なところで使われています。

アマルガムは無機水銀からできています。有機水銀と比べると人体への影響は少ないと考えられていますが、それでもアマルガムが与える悪影響はお口の中だけにとどまらず、全身の健康にも影響を及ぼしてしまいます。

アマルガムがお口の中にあると、年月をかけて少しずつ溶け出し、人体へと蓄積されていきます。水銀が体内へ蓄積されると、頭痛やめまい、疲労感、手足の痺れや冷えなどといった症状を引き起こしやすくなります。

今では使われることがほとんどなくなったアマルガムですが、30歳以降の方の虫歯治療痕として見かけることがあります。

アマルガムの見分け方

あなたのお口の中にアマルガムによる治療痕はありませんか?アマルガムの特徴を以下に挙げてみますので、チェックしてみて下さい。

・1990年~2000年以前に虫歯治療をしたことがあるかどうか

・銀歯と比べると光沢がなく、黒っぽい鉛色をしている

・被せ物ではなく、詰め物(臼歯部の噛み合わせ、前歯の裏側、歯の側面などに詰めてある)

アマルガムを修復することは可能です

アマルガムはそのままにしておいて良いことはありません。アマルガムを取り除き、レジンやダイレクトボンディング、セラミックインレーなど審美性が高く人体への心配がない素材へ治療をし直すことは可能です。

ただ、アマルガムを取り除く際に水銀を含んだ蒸気が発生するため、患者さんご本人だけでなく、治療を行う歯科医師やアシスタントにも水銀による悪影響を及ぼしてしまう危険性があります。

アマルガム除去および修復治療を行う場合、ラバーダム装着や口腔外バキュームの使用など、十分な安全管理のもとで治療をすることが望ましいと言えます。

もしお口の中のアマルガムのような詰め物があった場合、そのままにしておくことで体の健康に影響が出てしまう可能性があります。もしアマルガムのような治療痕があった場合、いちど歯科医師に相談してみるとよいでしょう。

 

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銀歯をセラミックに変えるメリットとは?

保険適用で安価に治療ができる銀歯ですが、実はデメリットが多い治療法であることを知らない方は案外多いのではないでしょうか。この銀歯を白いセラミック素材へと変えることで、銀歯にはない様々なメリットを得ることができます。では銀歯をセラミックに変えることで、どのようなメリットがあるのでしょうか。

銀歯は安価で強度も優れていますが・・・

虫歯で歯を広範囲にわたって削った場合や神経を取った場合、噛む機能を修復させるために詰め物や被せ物を使う必要があり、保険を使った治療を受けられると思います。

保険治療で選べる素材は決まっており、白いレジンか金銀パラジウム合金、最近ではレジンとセラミックを混ぜたCAD/CAM冠になります。

その中でも金銀パラジウム合金はいわゆる「銀歯」と呼ばれる素材であり、強度に非常に優れています。特に奥歯は噛む力を必要とする歯のため、強度が必要になりレジンやCAD/CAM冠では割れる可能性が高く、不安が残ります。そのため保険適用で奥歯の補綴治療を行う場合はほとんどが銀歯となります。

銀歯のデメリットとは?

銀歯の特徴は、「強度に優れている」「セラミックと比べて安価で治療ができる」というメリットがありますが、実はそれ以上にデメリットが多い治療法であることをご存じでしょうか?銀歯に伴うデメリットをご紹介します。

1.見た目が悪い

銀歯は審美性を大きく下げてしまいます。大きな口を開けたときに奥歯に銀歯がたくさん見えるのが恥ずかしくて思いっきり笑えない、というお悩みの声は非常にたくさん聞こえてきます。

2.二次カリエスのリスクが高い

銀歯は二次カリエスのリスクが非常に高い治療法です。二次カリエスとは、虫歯治療をした歯に再び虫歯ができてしまう、いわゆる再発です。銀歯の場合、歯と密着しません。どんなに精巧に形成されていても、わずかなすき間が生じてセメントが流れ出し、虫歯菌が入り込んで中で虫歯を作ってしまいます。またプラークが付きやすい素材でもあり、さらに虫歯リスクが高まってしまいます。

3.対合の歯を痛めやすい

強度に優れているのはメリットですが、銀歯の場合、対合の歯を痛めてしまう可能性があります。

4.金属アレルギーを引き起こす可能性がある

金属アレルギーとは、指輪やピアスなど金属によって皮膚に炎症が起きてしまう症状を言います。金属アレルギーがある方は、お口の中の銀歯によってアレルギーが起きる可能性があります。

このように、銀歯には審美面やお口の健康にとって様々なデメリットを併せ持った治療法ということがお分かりいただけるでしょう。

セラミックに変えるメリットについて

では銀歯をセラミックに変えることで、どのようなメリットを得ることができるのでしょうか。セラミックのメリットは、上で述べた銀歯のデメリットをカバーできます。

1.審美性に優れている

セラミックのメリットは、審美性の良さです。歯と同じ色調で作られるため、違和感のない、自然な美しさで笑顔に自信を持たせてくれます。

2.二次カリエスのリスクが低い

セラミックは金属と違い、プラークが付きにくい素材です。また歯との密着性も良く、虫歯菌が入り込みにくいため銀歯と比べて二次カリエスのリスクがかなり抑えられます。

3.対合の歯にも優しい素材

金属と違い、セラミックは対合の歯を痛めることがまずありません。強度を併せ持ちながら対合の歯にも優しい優れた素材です。

4.金属アレルギーの心配がない

セラミックは金属を使っていません。そのため金属アレルギーをお持ちの方でも安心して治療を受けることができます。

このように、セラミックは銀歯とは真逆の特徴を持った素材です。自費治療のため費用は高くなりますが、再治療を繰り返し、ご自身の歯にとってもデメリットが多いことを考えると、セラミックはお口の健康に優しい素材だと言えます。

今お口の中にある銀歯が気になる方は、いちどセラミックについて相談してみて下さい。

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欠けやすい前歯の修復物、どうすればいい?

前歯が欠けてしまった、あるいは以前虫歯治療をして詰めたレジンが取れてしまったなど、前歯の修復に関するお悩みは少なくありません。見た目に影響する前歯ですが、何度も修復を繰り返すのは極力避けたいものです。それでは欠けやすい前歯の修復はどの方法が適しているのでしょうか。

前歯は案外トラブルが起きやすい部位

歯のトラブルは虫歯だけでなく、歯をぶつけて欠けてしまったという外傷の影響も受けやすい部位です。

前歯の虫歯で多いのは、歯と歯の間や歯の裏側です。磨き残しによって生じたプラークが原因で虫歯になってしまいます。虫歯が小さく浅い場合は歯科用レジンで修復できます。

いっぽう歯の外傷は、事故や口元を強くぶつけてしまった、スポーツによる怪我といったアクシデントで起こります。歯の根元が折れておらず、一部分が欠けてしまった場合、虫歯治療と同じようにレジンで元の形に戻すことが可能です。

再治療が多くなる前歯の治療

虫歯や外傷は主にレジンで修復します。レジンの良いところは、最短1回の治療で修復ができることです。しかしレジンには大きなデメリットがあります。レジンと歯の修復した部分はどうしても限界があり、前歯で噛み切る食べ物を食べた際にレジンが取れてしまった、ということはよく起こります。

また虫歯治療としてレジンを使った場合、虫歯の再発によってレジンが取れてしまうこともあります。これは歯とレジンの継ぎ目から虫歯菌が入り込んでしまうためです。

レジンは劣化しやすく細菌や着色を取り込みやすいため、歯とレジンの継ぎ目が分かってしまいます。そして修復したレジンが取れるたびに歯を削って再治療が行われるため、歯が少しずつ少なくなってしまうのもレジンによる修復のデメリットと言えるでしょう。

セラミックを使った治療について

レジンで修復した部分はどうしても再治療を必要とすることが多くなります。何度も取れるようであれば、レジン以外の修復を考える必要が出てくるかもしれません。レジン以外の治療法として、セラミックを使った治療が選択肢として挙げられます。セラミックは歯との接着性に優れており、見た目も美しいため自分の歯と見間違うくらい精巧な作りになっています。前歯の修復としてセラミックを使った治療法は主に次の2つが挙げられます。

セラミッククラウン

前歯にセラミックの被せ物を被せる方法です。歯を削る必要はありますが、セラミッククラウンはレジンのように何度も取れることはほとんどありません。審美性と耐久性にも優れており、前歯に求められる美しさを得ることができます。

ラミネートべニア

ラミネートべニアとは、薄く削ったセラミックシェルを歯に貼り付ける方法です。歯を薄く削る必要がありますが、レジンのように欠けることもなく美しく修復することができます。

このように、欠けやすいレジンに代わる治療法としてセラミックを使った治療法が最も有効です。前歯の治療した部分が何度も取れてしまう方は、せらみっくを使った治療を考えてみられるのもひとつの手段です。

 

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