銀歯に代わる白い歯といえば、セラミッククラウンが思い浮かぶかもしれませんが、白い被せものはセラミッククラウンだけではありません。CAD/CAM冠と呼ばれる保険適用の白い被せものも選択肢のひとつとして挙げられます。しかしCAD/CAM冠にはメリットだけでなく、いくつかデメリットも持っています。今回は、CAD/CAM冠の特徴とそのデメリットについてお話をいたします。
自費治療の白い被せものは費用が高いのがネック
白い被せものといえば、やはり自然な美しさが魅力のセラミッククラウンではないでしょうか。セラミッククラウンとは、セラミックを主体とした白い詰め物や被せもので、歯に馴染む美しさと、耐久性の良さが大きなメリットです。
セラミックを使った詰め物や被せものには、主に次のような素材があります。
・オールセラミック
・ジルコニアセラミック
・メタルボンド(被せもののみ)
・e-max
美しさが際立つセラミッククラウンのデメリットは、費用の高さです。保険を使えば3割負担で済みますが、セラミックの補綴物は全額自己負担のため、かなり高額になることがネックです。きれいな被せものにしたいけれど、高額ゆえにセラミッククラウンにするかどうか、悩むところではないかと思います。
保険適用のCAD/CAM冠の特徴と、デメリットについて
高額な費用に悩むセラミッククラウンですが、実は保険適用で白い被せものにすることは可能です。それは「CAD/CAM冠」と呼ばれる補綴物で、金属を使わない、全て白い素材の被せものです。
プラスチックとセラミックを混ぜた、ハイブリッドレジンと呼ばれるもので、セラミックを混ぜることにより、レジンの脆弱さをカバーし、強度を向上させています。
CAD/CAM冠は以前は、限られた部位しか適用せず、奥歯で保険を使った素材は、金属しか選択できませんでした。しかし、2023年に保険改定がされてから、全ての歯に適応となりました。つまり、奥歯も白いCAD/CAM冠が使えるようになり、全ての歯がCAD/CAM冠が適応となったのです。
保険適応で白い被せものが選べることは、費用面が心配な方にとってはとても心強いことでしょう。しかし、CAD/CAM冠にはいくつかのデメリットがあります。
・強度は自費のセラミックよりも弱く、割れることがある
・審美性は自費のセラミックよりもやや劣る
・レジンが混ざっているためプラークや着色、細菌が付きやすい
・部位によっては選べる色調が少ない
このように、CAD/CAM冠にはデメリットも存在します。レジンは強度が弱いため、特に噛む力が強い奥歯は、割れてしまう可能性があります。また歯ぎしりや食いしばりが強い方も、CAD/CAM冠はお勧めできません。
自費のセラミックと保険適用のCAD/CAM冠、どちらがご自身に合っているのか、歯科医師とよく相談しながら最適な補綴物を選ぶようにしましょう。
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