矯正治療を始める年齢が遅くても大丈夫?

矯正治療を始める年齢が遅くても大丈夫?

歯並びを治したくても、様々な事情により歯列矯正が行えずに月日が経ってしまい、矯正を諦めている方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。

矯正は小さなお子さんが行うものと思われるかもしれませんが、矯正治療を始める年齢が遅くても治療は可能です。今回は、成人の矯正と年齢の関係を中心にお話をいたします。

多様化する矯正治療

「これまで矯正に興味がなかったけどやっぱりきれいな歯並びに憧れる」「今更ながら矯正治療をしたいけど、矯正は小さいころにしないと意味がないのでは?」など年齢を重ねた方の矯正治療に対する思いは様々なのではないでしょうか。

昔は今ほど口元の審美志向が高くなく、矯正治療法も金属の装置を使ったものが主流でした。また金属の装置がギラギラとお口の中で目立ち、周りから矯正治療をしていることが分かることが嫌で、矯正治療そのものに抵抗を感じる方も少なからずいらっしゃったのではないかと思います。このような背景から、金属のワイヤー矯正一択だった時代のころは、歯並びにコンプレックスを抱えたまま月日が過ぎてしまった・・・という感じではないかと思います。

しかし今では金属の装置だけでなく、セラミックブラケットやホワイトワイヤーなどを使った目立ちにくいワイヤー矯正や取り外し式のマウスピース矯正、気になる前歯だけを治す部分矯正など多様化を見せており、それに比例するように歯並びのコンプレックスを改善したいと矯正治療を望まれる方がとても増えています。

これは口元の審美志向の向上と、矯正治療の多様化における相乗効果と考えられます。

矯正治療に年齢制限はあるのでしょうか?

多様化を見せる矯正治療ですが、成人になってから歯並びを整えたいとお考えの方も当然いらっしゃいます。むしろ、治療の選択肢が増えたことで幼いころから抱えてきたコンプレックスを解消する機会が増えたとも言えますが、気になるのは矯正治療を始める年齢ではないでしょうか。

矯正治療を始めるのに年齢制限はありません。成人矯正を希望される方の中には、50代60代といった年齢層の方もいらっしゃいます。

ただ年齢を重ねている方の多くは歯周病の進行が見られます。30代になるとほとんどの方が歯周病の兆候が見られますが、50代以降になると歯周病がかなり進行しているケースが多く、矯正治療を行うには大きなリスクを伴ってしまうことが考えられます。

矯正治療は装置を使って歯を動かすため、歯槽骨の状態に問題がないことが重要になります。若い方の場合歯周病になっていても、歯槽骨の吸収まではほとんどみられません。ところが中高年層になると歯周病が進んで歯槽骨の吸収も起きやすくなってしまいます。そのため歯槽骨が薄くなり、歯を支えることが難しいところまで症状が進んでしまっていることも考えられます。

矯正治療を始める前に必ずレントゲン撮影が行われるため、歯周病によって顎の骨の状態に問題がないかとうかを確認し、矯正治療が可能かどうかを判断します。もし歯周病になっている場合、歯周病治療を先に行いますので、医師の指示を仰ぎましょう。

歯並びを整えてお口の健康を維持しましょう

基本的に、矯正治療を始める年齢制限というものはありません。むしろ歯と歯ぐきの健康を維持するために歯並びを改善することはとてもよいことです。

若い方は虫歯リスクが心配ですが、年齢を重ねた方にとっては歯周病が脅威です。歯並びを整え、歯磨きが行いやすくなることでお口の健康を維持しやすくなります。「こんな年齢でも矯正治療はできる?」と不安な方は、まず気軽に担当医に相談してみましょう。

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