正中線がズレてるってどういうこと?

正中線という言葉をご存じでしょうか。正中線とは、上下の前歯の真ん中の線のことを言います。しかし、この正中線がズレている方は意外と多いのではないかと思います。ではこの正中線がズレているのはどういうことでしょうか。またそれに伴う影響についてもお話いたします。

正中線のズレって何?

正中線とは、前歯の間にある線のことです。上下の前歯の間にある線が一直線であると、正中線がズレていないことになります。正常な噛み合わせの場合、この正中線が真っすぐで左右対称の歯並びということになります。奥歯で噛んで「イー」というお口の形をしたときに正中線がズレていないかどうか確認してみましょう。

正中線がズレている状態を正中不一致と言います。一見すると歯並びが揃っているように見えても正中不一致が見られる場合、次のような原因が考えられます。

1.噛み合わせが悪い

歯並びそのものは悪くなくても、噛み合わせがズレているとそれに伴って上下の正中線もズレてしまいます。噛み合わせが悪いままにしておくと、顎や顎関節に負担がかかり、痛みを感じるようになる可能性があり、将来的に顎関節症のリスクを背負ってしまいます。

2.歯の大きさが違う

噛み合わせは正常であっても、左右で歯の大きさが違う場合、若干の正中のズレが生じてしまうことがあります。左右の歯の非対称は多くの方にみられるため、このケースによる正中不一致はご本人がコンプレックスと感じない限り、そのままにしておいても問題はありません。

3.顎の骨のズレ

顎の骨が左右でズレている場合、正中線もズレてしまいます。顎の骨が左右でズレて正中線がズレる場合、体全体のバランスが崩れて見た目だけでなく肩凝りや頭痛といった症状に繋がることがあります。

4.歯並びが悪い

ガタガタの歯並びや出っ歯などの不正咬合、先天的に永久歯が足らないケース、抜歯したままのケースでは当然正中の不一致が生じてしまいます。また親知らずがある場合、生えている本数によって正中線がズレてしまいます。

正中線のズレは治したほうがいいでしょうか?

正中線がズレると、口もとや顔全体が歪んで見えてしまうためコンプレックスを感じるのではないかと思いますが、歯並びと噛み合わせに問題がないのなら、そのままにしておいても大丈夫でしょう。なかなか完全なる左右対称というのは難しいため、歯の大きさが左右で違う場合、それほど深刻に捉えなくても大丈夫ではないかと思います。

しかし正中線のズレの原因が歯並びや噛み合わせの場合、機能的な問題やお口の健康に問題が生じてしまいます。顎の骨のズレが原因でない限り、基本的に矯正治療で改善することが可能です。

しかし顎の骨が左右でズレている骨格が原因の場合、外科的な治療が必要になることもあります。まずは正中線のズレの原因が何なのかを把握することが大切です。正中線がズレて気になる場合、いちど専門家の診断を受けてみることをお勧めします。

 

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