今日は午後から津市にある県の歯科医師会館にて「検死」の指導講習会がありました。
不幸にして起こった災害、事故等による身元不明者の本人確認の為の口腔内の状態を記入する為の実技演習です。顔が分かれば良いのですが、また指紋など各自の記録が残っているわけではありませんので生前の記録を比べることができません。そこで歯の記録が唯一身元確認に有効な方法となります。もちろん歯科医院に治療のカルテがないとダメですが、日本人で一度も歯医者にかかったことがない人は殆んどいませんので、その記録さえあれば身元確認に有効になります。もちろん最後に治療してから歯が抜けたり、かけたりしているかもしれないし、複数の医院で治療していると治療の状態も変わってきているので１００％当てれるわけではないのですが、逆の事は起こらない（歯がない所に歯が増えた）ので、かなりの確率で本人がどうか判明できます。
身元確認の場面においてもお役に立つことができるように、歯科医師として必要な知識を持つことが大切ですが、できればこのような悲しく、不幸な出来事がどこかで起きないことを願うばかりです。
三重県　桑名市　歯科　星野歯科医院