噛むことは、生きること

2月19日(日)、桑名市民会館にて「お口からはじめる健康づくり」という演題で介護予防講演会が開催されました。
口は健康のシグナルであり、全身の病気とつながっていることが分かってきました。
歯が痛くなる前の定期ケアが重要で、私たち自身で自分の健康を守るという意識が大切であり、口を“命の入り口”にするか、“病の入り口”にするかー咀嚼(そしゃく)をテーマに健康や医療の在り方を今一度考えるという内容でした。
昔の食事は未精製の食品が多く繊維質が豊富で、よく噛まないと食べられませんでしたが、現代は加工食品が多くなり、弥生時代に比べると咀嚼回数が6分の1、食事時間は5分の1に激変しています。よく噛むと顔の筋肉が動き脳も活発化されます。口は単に食べ物が入る場所ではなく、体全体とつながる極めて重要な器官なのであります。
また現在4人に1人、20年先には3人に1人が65歳以上という超高齢社会という時代を迎える日本。日本の未来は高齢者がいかに健やかで自立し、豊かに生きるかにかかっています。その為には肺炎の予防も含め口腔ケアがとても大切になってきます。
私もこの世界に入る前は歯なんて痛くなければそれで良いくらいにしか考えていませんでしたが、歯科の仕事をしていくにつれて、噛むことや食生活という極めて日常的な行為がとても大切であり、口の向こう側の奥深さをひしひしと感じております。
健康な口でなんでもおいしく食べれることができればとても幸せなことだと思います。
三重県 桑名市 歯科 星野歯科医院